

豚肉の加熱温度は55度?60度?63度?65度のどの温度がいいの?
豚肉は食中毒が危ないため、適切な温度管理が必要です。絶対に感覚でやってはいけません。



低温調理器で30分加熱したらいいと勘違いするのはまずいです。
この記事では、安全な温度管理をベースに、10回以上トライして導き出した、とろとろな低温調理レアチャーシューの作り方を解説します。
上手く調理できた時の快感はたまりません!
低温調理器で一番おすすめなのは、僕も愛用のエンペラータマリンです。
低温調理器の中でもハイパワーの1200Wでムラなく、あっという間に加熱できちゃいます。
しかも、初心者にも安心なシンプル操作でほったらかし調理ができるので、僕も愛用しています。



もちろん低温調理に必要な機能はバッチリ備えていて、初心者から上級者までおすすめです
関連 低温調理器エンペラータマリンを使ってみたレビュー!
低温調理チャーシューの最適な調理(設定)温度と加熱時間


低温調理チャーシューを一番おいしく調理できる温度と加熱時間を解説します。
【結論】63度で2時間半加熱
安全を考慮しつつ、我が家でいろいろトライして導き出した設定は、63度設定で2時間半加熱したらOKです。理由は以下です。
- 食品衛生法で定められた規格基準で、中心部63度で30分加熱と解説
- 実際に肉の中心温度の上がり具合を測定してみた結果
スーパーなどで手に入る豚肉の厚さはおよそ3~4㎝ですので、この時間設定でしたら、中心部までしっかりと中まで加熱することができます。
実際に温度と時間を測定した結果について、次に詳しく解説します。
中心温度到達までの時間を測定してみました
実際に肉の内部まで加熱されたかについて、食材の内部の温度が測れる温度計を使って測定してみました。





いろんな食材に使えるしてメチャクチャ便利なのでおすすめです!


加熱開始直後


肉の中心温度は8度。ここから加熱を開始します。
10分経過


肉の中心温度は16度です。全然温まっていません。
30分経過


肉の中心温度は31度です。30分経っても人の体温にもなっていないので、加熱するのには結構時間がかかることが分かります。
45分経過


肉の中心温度は53度です。急に熱が入り始めました。おそらく、周辺部分が設定温度に近づき始めたからだと思われます。
1時間経過


肉の中心温度は58度です。設定温度に近づいてくると、上昇の仕方が鈍くなってきました。
ぜひ覚えていただいてほしいのは、設定温度63度で1時間経過しても殺菌に必要な温度に達していないこと。



この状態で食べるなんて、ほぼ生肉なので危ないですね…。中途半端に加熱されて、食中毒のリスクがあります。
2時間経過


やっと目標温度に到達しました!1時間経ってからが長いことがよく分かります。
ここから、食品衛生法で定められた基準にしたがって、30分加熱を開始します。
2時間半後


完成しました!外から見ても、レアさが残っていることが分かります。
実際にカット


しっとり中までレアになっています。低温調理チャーシューがたまに「まずい」と言う人がいますが、とんでもない…メチャクチャ美味しいです!
調理(設定)温度による比較
調理温度と時間を比較してみました。食品衛生法で「63度30分と同等以上」の加熱が必要です。食材の中心部分をしっかり火を通すために、温度帯によって必要な加熱時間が異なります。
55度は低すぎてNG
牛肉でしたら55度や58度の設定をすることはありますが、豚肉の場合は食中毒のリスクがありますので、この温度にしない方がいいです。
60度で4時間…でもまだ温度が低すぎるかも
63度30分と同等にするためには、60度で2時間加熱が必要ですが、食品衛生法の規格基準には定められていないため、安全を見るのであればあまりおすすめしません。
もしどうしてもやりたい場合は、中心部分が60度になるまで2時間はかかると見込んでおいた方がいいため、合計4時間加熱しましょう。
63度で2時間半
レアさを味わいなら、これがベストな加熱温度と時間です。中心まで目標温度に到達するまでが2時間、そこから30分加熱で、合計2時間半です。
65度で2時間15分
65度でも測定してみました。


65度の場合は、中心温度が65度で15分加熱することが必要です。
※食品衛生法の規格基準より
3.5㎝厚の場合、中心温度が目標温度に到達するまで2時間かかりますので、合計2時間15分加熱すればOKです。
70度や80度
温度が66度を超えるとタンパク質が変性し、色が灰色になってパサパサしますので、これらの温度で加熱しない方がいいです。
適切な温度で加熱して食中毒予防を
低温調理で気を付けないといけないのは食中毒。
表面をサッと加熱してアルミホイルで包むなどの調理法が流行っていますが、中までしっかり加熱できているとは限りません。温度計などを使ってしっかりと温度を数値で管理して加熱しましょう。



感覚に頼って調理して、レアチャーシューでお腹を壊してしまったら元も子もないですからね
とろとろの低温調理チャーシューのレシピ
我が家で10回以上試して、最終的に落ち着いた低温調理チャーシューのレシピを紹介します。
今回は、低温調理器を使わない方法でローストビーフを低温調理する方法を解説します。



低温調理器の場合、器具を鍋に入れてボタンを押すだけなので、もっと簡単です。初めての方は温度管理が難しいので、買った方がいいでしょう。
材料


- 豚肩ロース肉:500g
- 醤油:50cc
- みりん:50cc
- しょうがチューブ:小さじ1杯
- にんにくチューブ:小さじ1杯
- 長ネギの青い部分:10cm(もしあれば)
チャーシューのタレになる部分ですが、醤油は味付け、みりんは甘味とコク、しょうがと長ネギは臭み消し、にんにくはコクと風味付けのために使います。
砂糖を入れてもいいですが、ちょっと甘味が強くなるため、筆者は入れない方が好みです。お酒もコクを出すのに使いますが、使わない方が液体が凝縮して旨味が強く出るので使いません。
作り方
低温調理チャーシューを作る手順を解説します。
手順①:下ごしらえ


材料全てをジップロックに投入します。
安いプライベートブランドのフリーザーバッグもありますが、耐熱温度が低かったりするので、ジップロックにしておいた方がいいです。
手順②:低温調理加熱


低温調理で加熱を開始します。今回は検証をしたかったので、温度管理をしながらIHヒーターで加熱していますが、皆さんは低温調理器を使った方がいいです。低温調理器の方が失敗のリスクがないので。
手順③:加熱完了後、急速冷蔵


加熱が完了したら、ただちに急冷します。理由は以下です。
- ぬるい温度を保つと雑菌が繁殖するから
- 冷たくなる過程で味がしみこむから
- 冷えないと薄くカットできないから
- 出来立てのチャーシューより一度冷やした方が締まりがでて美味しくなるから
たまに「まずい」と言われる理由は、出来立てをぬるいまま食べてるからかもしれません。
手順④:冷えたチャーシューをカット


冷えたチャーシューは硬さが出て、薄く切りやすくなります。切っててめちゃくちゃ気持ちいいです(笑)
できたチャーシューはジップロックコンテナに入れて保存


完成したチャーシューは、ジップロックコンテナに入れて保存し、早めに食べきりましょう。
食べきれない場合は、冷凍保存してもOKですよ。
おすすめの低温調理器
低温調理ローストビーフに欠かせないのが低温調理器。
ローストビーフ以外でもいろんな素材を調理できるので、一つ持っておくと料理の幅が広がって便利です。



幸福度が爆上がりする調理家電です。本当に買って良かったです
次に、おすすめ順に低温調理器を紹介します!
1位:エンペラータマリン


迷ったらエンペラータマリンを買っておけば間違いありません。
- ハイパワーの1200Wで素早く温まる
- 自立式スタンド
(スタンドはメチャクチャ便利でイチオシ!) - 初心者にも安心なシンプル操作
(上級者にももちろんおすすめ)
僕がこれが一番いいと思っている理由は、
①シンプル操作で使いやすいことと、②自立スタンドだからです。
特に自立スタンドのおかげで、鍋に入れた時にクリップで固定する必要もないですし、終わった後に保管する時も小さいスペースで立たせておけばいいので、超楽です。



他の低温調理器には、こういう便利な部分はなかったりするので、めちゃくちゃいいですよ~~。もう超好きです。
エンペラータマリンは、値段と機能と便利さのバランスを兼ね備えているので、自信を持っておすすめできます。
公式 低温調理器エンペラータマリン関連 低温調理器エンペラータマリンを使ってみたレビュー!
2位:ボニーク(BONIQ)
低温調理器具でハイエンド品として有名なのがBONIQ。
エンペラータマリンとの違い
- 黒カラーあり(エンペラータマリンは白のみ)
- パワーは1000Wでエンペラータマリンの方がハイパワー
- アプリ連携あり(エンペラータマリンには無し)
ただ、正直低温調理でアプリ連携は使わないです。最初に加熱温度と時間を設定したら、あとはひたすら放置なので。
ただ、公式サイトではレシピが充実していたり、低温調理にかける情熱を感じます。


3位:アイリスオーヤマ
安く済ませたいならこちら。安いと言ってもエンペラータマリンとそんなに価格は変わりません。


よくある疑問
- 低温調理チャーシューはまずい?
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豚肉の旨味がギュッと詰まってとても美味しいですよ。生っぽい触感が苦手な方は、設定温度を65度か66度にすると、レアすぎないけど、パサパサしない触感になるので試してみてください。
- 低温調理チャーシューは危ない?
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適切な加熱温度と時間で管理して調理すれば、リスクを抑えることができます。食品衛生法の規格基準では、(肉の中心温度が)63度で30分加熱することが示されています。
- 低温調理チャーシューで使われる部位は?
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→豚バラやモモ肉ではなく肩ロースを使います。肩ロース肉は、程よく赤身と脂身が混ざっていて、低温調理チャーシューをするのに適したバランスです。
- ロース肉:赤身と脂身の分離が大きい
- モモ肉は固めの赤身が多い
- バラ肉:脂身が多い
これは肩ロースではなくロース肉ですが、脂身と赤身の分離が大きくて、食べた時の触感がちょっと低温調理に合わないかもしれません。
このバラ肉は脂身がかなり多めです。こちらはしっかりと日を入れて、煮豚にした方が合います。
最終的には好みになりますし、どの部位でもチャーシューはできますが、低温調理チャーシューを作るのであれば、まずは肩ロース肉から試してみるのがいいでしょう。
- チャーシューの火入れ時間は?
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低温調理器の設定温度は以下のようにしてください。
- 63度で2時間30分
- 65度で2時間15分
- チャーシュー 何日漬ける?
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火入れ前、後でもいいですが、丸1日漬け込んでおくと、ほどよく味がしみこみます。
- 焼き豚の中心温度は?
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低温調理の場合、63度で30分、65度で15分加熱してください。