- 袋栽培ってちゃんとうまく育てられる?
- 袋栽培がいいって聞くけど、デメリットとか失敗はない?
確かに袋栽培は、メリットだけでなくデメリット・注意する点はあります。
そこでこの記事では、袋栽培のメリットとデメリット・注意点と対応について解説します。
袋栽培とは?
野菜を育てるとき、普通だとプランターに土を入れてから野菜苗を植えます。
しかし袋栽培は、培養土の袋にそのまま野菜の苗を植えてしまうというダイナミックな方法で、近年注目を集めています。
プロの農家さんの中には、袋栽培をベースにして作物を栽培しているところもあり、決して安直な方法ではなく、プロの農家も行っている実績ある方法です。
かなり荒っぽく見えるのですが、とても合理的な方法だと思います。画期的で注目を集めるのも納得がいきます。
袋栽培のメリット
最小限の道具で小さく始められる → 初心者に最適
袋栽培の最大の利点は、栽培するのに本当に最小限のモノしか必要としないことです。
家庭菜園をこれから始めようと考えている初心者さんは、まずは道具をいきなり揃えるよりも、まずは袋栽培でトライ、ということができるわけです。
- 袋栽培でまずはトライして、うまくいったら次はプランター栽培もやってみる
- このまま袋栽培を続けて、袋栽培を増やしてもOK
- 自分に合わないと思ったら処分すればOK
このような柔軟なやり方ができる、というのは非常に魅力的です。
袋を立てても横置きでも、植物が育つのに適したスタイルで配置可能
実は、植物は根っこを下に伸ばすタイプもあれば、下にはほとんど伸びずに横に伸びるタイプもあります。
理想を言えばプランターも植物ごとに合わせたものがベストですが、なかなかそういうわけにもいかないですよね。
でも袋栽培なら、下に伸びる植物なら袋を縦置き、横に伸びる植物なら横置き、という風に柔軟にスタイルを変えることができます。
例えばナスなら縦、キュウリなら横、という性質があるので、植物ごとにプランター買わなくて済みます。
袋栽培のデメリット
- 袋を立てる前提ではないために安定感がないこと。特に株が成長してくると、重心が高くなって葉っぱが風にあおられて倒れやすくなります。
- 水抜けがしにくく根腐れしやすいこと。袋栽培は、プランターなどと違って水を抜いて通気性を確保する部分が非常に少なく、根っこが窒息するリスクは高くなります。
安定感が弱く風で倒れやすい
袋栽培の一番のデメリットは、袋を立てる前提ではないために安定感がないことです。
特に株が成長してくると、重心が高くなり、葉っぱが風にあおられて倒れやすくなります。
袋栽培に使う培養土が、植物をそのまま植える為のものじゃないからしょうがないです
この対処方法としては2つあります。
袋を横向きにして安定感を確保
袋を縦置きするよりも横置きした方が安定感は増します。可能であれば、横置きにした方がいいです。
ただ、ナスなどの植物は根っこが下に伸びるので、生育を考えると縦置きの方がいい場合もあります。
壁などでもたれかかれる状態にする
筆者がやっている方法はこちらです。縦置きで育てるのが生育上良いナスなどは、縦置きの袋を壁にくっつけて育てています。
これまで育ててきましたが、この方法でほとんどの野菜は問題ありませんでした。
ただ、きゅうりなどの背が高くなる野菜は、そもそも袋栽培自体が難易度が高いかもしれません。
水抜けがしにくく根腐れしやすい
袋栽培で枯れてしまうなどの失敗があるとするとこの問題ですね。
袋栽培は、プランターなどと違って水を抜いて通気性を確保する部分が非常に少ないので、水やりが少し難しいかもしれません。
植物に良かれと思って水をいっぱい上げると、水が全然減らずに根っこが窒息して、腐ってしまう可能性があります。
対応方法としては3つあります。この対応を全部ではなくても意識するだけで、失敗するリスクはほとんどなくなると思います。
実際、僕は袋栽培で失敗したことは1回もないです。
袋の穴を増やして通気性を上げて、根腐れしにくくする
袋栽培の方法でも袋に穴をあけることを解説しましたが、袋栽培で培養土の袋に穴をあけることは、水を抜いて通気性をアップさせるという面で非常に重要です。
特に袋の下側に穴を多くあけて、なるべく水が抜けるようにしてください。
袋の下部分に水がたまらないように、しっかり底にも穴をいっぱいあけること。水の抜け道が確保できれば大丈夫です。
水やりを気をつける(やりすぎに注意)
これは袋栽培に限ったことではなく、家庭菜園をする上でとても重要なポイントです。
袋栽培に関係なく初心者さんが失敗する原因で一番多いのが「水をやりすぎ」で枯れることです。
水やりの基本は、「土が仲間で乾いたらしっかりと水をあげる」です。これをしっかり守れば、水やりによる失敗はなくなります。
- ずっと水をあげ続ける
- 水を少しずつちょびちょびあげる
袋栽培をやってみたホンネ
筆者が袋栽培をやってみた感想をまとめました。
袋栽培はそれほど大変ではなく、むしろ楽
筆者は袋栽培についてデメリットはほとんど感じませんでした。
デメリット・注意点については、ほぼ簡単に対応できるため、収穫まで通してほぼストレスなくお世話をすることができました。
筆者が気をつけたポイントは2つだけです。
- ちゃんと安定感のある場所において壁にもたれかからせること
- 水やりは土が乾いた時にだけしっかりとあげる
本当にこれぐらいです。これだったら初心者さんでも全く問題なくお世話できるレベルだと思います。
やりたくなったいつでも始められるのが魅力
袋栽培の最大の魅力は、家庭菜園の知識がなくても、最低限のモノだけで気軽に始められることです。
気軽に始められると言っても、収穫量が凄く少なくなるといったことはありません。プロの農家さんでも袋栽培を応用した方法で栽培されている方もいます。
筆者は畑で主に野菜を植えていますが、追加で栽培したくなったときに、パパッと準備できる袋栽培を今も活用しています。
- ガーデニング・家庭菜園を普段やっている方でしたら気軽に追加できる
- 初心者だったら、小さく始める第一歩にピッタリ
初心者に最適|袋栽培に必要なもの
袋栽培に必要なものを解説します。
これがあれば簡単に始められるので、是非トライしてみてください
培養土
袋栽培で一番重要な培養土です。これで収穫の成否が決まるといっても過言ではありません。
ぶっちゃけ、最初にいい苗といい土を選べば、90%は成功します
培養土は、安いものを買ってはいけません。一袋800円前後の高給なものを使えば、それ以上に収穫できて、簡単に元が取れます。
支柱
袋栽培で絶対に欠かせないのが支柱です。
野菜の苗は成長すると、自重で支えられないので、支柱は絶対に必要になります。
高さは120cmのものがあれば十分です。1本単位では売っていないので、10本入りのものを購入しましょう。
麻ひも
支柱を買ったら、それを苗と括り付けるための麻ひもも必要です。
他にもひもはありますが、植物を傷めないように麻ひもを一つ買っておきましょう。
剪定はさみ
ハサミを持っていなかったら、買っておきましょう。
間違えても、収穫するときに手でちぎってはいけません。茎まで裂けて枯れてしまう可能性があります。
まとめ|デメリットを差し置いても袋栽培は魅力的
袋栽培には気をつける点はありますが、それを考慮したとしても、とても便利で初心者に是非おすすめしたい方法です。
何より、やりたい時に土と苗を買ってきたらスタートできるという手軽さ・フットワークの軽さは他の栽培方法では絶対に無理です。
もし家庭菜園をやろうと少しでも考えているなら、まずは袋と野菜苗をポチっとしてしまって全く問題ありません。
経験がない方も、ぜひ気軽に袋栽培で家庭菜園を始めてみてください。