この記事で解説
- エキナセアの育て方は簡単!
- 初心者でも失敗がないおすすめの多年草(宿根草)
エキナセアは初夏から咲き始めて、種類によっては秋まで咲き続ける、花期が長い多年草(宿根草)です。
水やりも肥料もほとんどやらなくてもへっちゃらで、鉢植えでも地植えでも大丈夫。
手間がかからないので、初心者はもちろん、ガーデニングをやっている人であればぜひとも取り入れてほしい花です。
花が咲く時期は、春の終わりから秋口までとかなり長め。
しかも耐寒性も耐暑性もとても強いので、いろんな地域で特に気を使うことなく育てることができます。
僕はエキナセアが大好きで、23種類植えて育ててきました。そんな経験を踏まえて、この記事ではエキナセアの育て方についてしっかりと解説します。
【基本情報】エキナセアとは?
科 | キク科 |
---|---|
種類 | 宿根草(多年草) |
別名 | エキナセア パープレア、紫馬簾菊(ムラサキバレンギク) |
学名 | Echinacea purpurea |
開花時期 | 6月~10月 |
草丈 | 30~80cm |
株間 | 20~40cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
日当たり | 日向がとても好き |
難易度 | |
おすすめ度 |
開花時期が長く、耐寒性も耐暑性もバッチリ。日本は猛暑がひどく雪が降ったりしますが、そんな中でも全然平気です。
育てるのがとても簡単で、ガーデニング初心者から中上級者まで幅広く取り入れることができる、おすすめの花です。
エキナセアの特徴
花はビビッドな色合いのものが多く、とても目を惹いて花壇のアクセントになるのが魅力的。
特に花が少なくなる夏の花壇でも、暑さをものともせずに花を咲かせてくれます。
ドライな質感で花の中心部分がとげとげしていてとても固く、そこから花弁が広がっているのが特徴的。
また、ドライフラワーや、ハーブティーや紅茶でも使われ、花を見て楽しむ以外の様々な用途で活用されています。
品種がとても多い
エキナセアは品種がとても豊富でカラーバリエーションがさまざまなので、いろんな品種を楽しんでみるというのもおすすめです。
園芸品種が毎年のように出てきていてとても面白く、新品種を集めてみるというのもエキナセアの楽しみ方の一つですよ。
・パープレア ・ピンクダブルデライト ・ハニーデュー カンタロープ ・グリーンジュエル ・グリーンツイスター ・シャイアンスピリット ・ミルクシェーキ ・メローイエロー ・ルビーグロー ・チェリーフラッフ ・バージン ・フラダンサー ・ルビースター(ごく一部)
僕は23種類のエキナセアを育てています。色や品種ごとに分類しているので、お好きなエキナセアをぜひ見つけてみてください。
名前の由来
ギリシア語でハリネズミ「echinos:エキノース」から由来しています。
花の中心部分がとげとげした球状になっていて、まるでハリネズミのような見た目から名付けられたと言われています。
エキナセア花言葉
- 深い愛
- 優しさ
- あなたの痛みを癒やします
エキナセアの薬効に由来した花言葉が付けられています。
エキナセアに似た花
エキナセアの特長によく似た花に「ルドベキア」があります。
- 花の姿が似ている
- ほぼ同じ時期に花が咲く
- 日当たりを好む
- キク科の植物
- 原産国は北アメリカ
ルドベキアとエキナセアの違い
僕は両方とも好きで一緒に育てていますが、似ているようで花の雰囲気が全然違うので、それぞれ楽しんでいます。
両方ともとてもおすすめの花ですよ
エキナセアは初心者におすすめ
エキナセアはガーデニング初心者にぜひとも取り入れて欲しい花です。
その理由はなんといっても育てやすさ。2つのポイントを解説します。
成長しても暴れない
ガーデニングをする上で見落としがちなのが、成長しすぎて手が付けられなくなること。
花の中には、やたらめったら植えてしまうと、大きく成長して他の花のスペースを食いつぶしてしまうものもあります。
その点エキナセアは、大きく成長したとしてもそれほど大きくならず、草丈もだいたい40〜50㎝ほど。
株の広がりもそれほど大きくならないため、最も成長する時期でも、他の花にまで侵食するまでにはならずにとても扱いやすいです。
手間がかからない
水やりの頻度が少ない上に肥料もほとんど要らず、ほとんどケアをしなくても元気に成長してくれます。
ひっきりなしに水を上げないと枯れてしまう花も多い中、水や肥料に気をつかわずに済むのは初心者にとってありがたいポイントです。
僕は初心者時代の頃は勝手が分かっていなかったのですが、問題なく育てることができました。
エキナセアの育て方
用土 | 排水性が良い赤玉土や鹿沼土を中心に |
---|---|
肥料 | 多肥を嫌うためほとんど不要 |
水やり | 根腐れするため少なめにする |
日当たり環境 | 日光の当たる場所に置く |
鉢植えでの育て方 | 6~8号鉢に植える。根詰まりに注意 |
病害虫 | ほとんどないが稀にうどんこ病になる |
剪定・花柄摘み | 花終わり・花が終わった秋に剪定する |
冬越し | 凍結にだけ気を付ける |
種まき | 春か秋に種を蒔いて育てる |
苗からの育て方 | 植え付け適期は3月前後 |
以下で詳しく解説します。
エキナセアの用土
- 排水性が重要
- 肥料分が多くなくてOK
赤玉土4、鹿沼土3、腐葉土3など、水はけがよい土で育てます。我が家では真砂土に腐葉土を混ぜた環境で地植えしていますが、元気に育っています。
どちらかというとさらっとした土が好みです。水はけが悪い土だと水が抜けずに根っこが腐ってしまいますが、それ以外では割となんでも大丈夫な傾向です。
エキナセアの肥料
肥料をあまり必要としません。むしろ肥料が多いのを好まない植物です。
もし肥料をあげる場合は、エキナセアが芽吹いて伸び始めるタイミングで1〜2週に1回、薄めた液体肥料で施肥してあげれば十分です。
ウチでは、4月〜5月にかけて、他の植物に施肥するついでに水で希釈した液体肥料をあげていますが、正直あげてもあげなくても成長度は変わらないです。
それでも上手く成長しない場合は、肥料が足りないのではなく根詰まりであることが多いです。
そういう時は肥料をあげても成長は進みませんので、開花が終わったら秋以降に植え替えをしてあげると良いです。
エキナセアの水やり
エキナセアは乾燥気味にした方がいいです。根付くまでは水やりをする必要がありますが、根付いてからはほとんど必要ありません。
水やりしすぎると根腐れして枯れてしまいます。
鉢植えの場合は、土が濡れていたら水やりは控えます。乾いて鉢が軽くなっていたら水がなくなっていますので、たっぷりとあげてください。
元気がないからと言って水を上げすぎると逆にどんどん弱ってしまいますので要注意です。
日当たり環境
太陽がある環境を好みます。暖地で日差しがきつくても全然問題ないです。むしろ太陽がない環境だとうまく育たないです。
我が家では南面の炎天下に地植えしていますが、灼熱の太陽をものともせずに毎年元気な花を咲かせてくれます。
むしろ、真夏で他の植物が元気がない中、エキナセアがメチャクチャ元気なので不思議なくらいです。
エキナセアの病害虫
割と丈夫で目立った病害虫はありませんが、稀にうどんこ病が発生することがあります。
ウチではエキナセアが病害虫にかかったことはなく、とても丈夫に成長しています。
鉢植えでの育て方
1株で植える場合は6号~8号に植えます。
それより大きい鉢やプランターに植える場合は、株間をできれば15cm~20cm離して植えてください。
狭いところに植えてしまうと、年々成長するエキナセアのような宿根草は、すぐ根詰まりしてしまいます。
そうすると株が成長せずに小さくまとまってしまったり、葉っぱが黄色くなってしまうので、大きく成長することを見越してあらかじめ大き目の鉢植えで寄せ植えするのが良いです。
エキナセアは花のサイズは小〜中ぐらい。1輪の存在感が強いわけではないので、単体で楽しむというよりかは、複数の花の引き立て役的に使うといいです。
地植えでの育て方
地面に植える場合は、買ってきた苗、もしくは種を発芽させた苗を植えます。
市販品の土であればそのまま使います。ずっと使っている土であれば酸性に傾きすぎていることが多いので、あらかじめ苦土石灰で中和しておくといいでしょう。
堆肥も入れすぎない方がいいです。とにかくエキナセアは水はけが大事ですので、排水性が良い環境を作ってあげるのが大事です。
環境さえ一度できてしまえば、植えてしまったらほぼノーメンテで大丈夫。
庭植えの場合、全部手間のかかる植物を植えるのはとても大変なので、ところどころエキナセアのようなケアが楽な植物を植えておくとバランスが取れていいですよ。
あまり手をかける植物ではないので、普段世話をしにくいような場所にエキナセアを植えておくのもいいと思います。
エキナセアの種まき
エキナセアを大量に育てたいと思う場合は種から育ててみましょう。
種を蒔くシーズンは春か秋です。ただし、花が咲くまでに1年以上かかるので、早く花を咲かせたい場合は不向きかもしれません。
早く花を楽しみたい人は苗を買うのがベストです。
エキナセアは爆発的に成長せずにコントロールしやすいですが、裏を返すと成長はかなり遅い点を理解しておきましょう。
エキナセアの種からの育て方
赤玉土の上に種を蒔いて水をやると芽が出ます。こぼれ種を蒔いても芽が出ます。
ただし、霜が降りる時期と成長途中の弱い時期が重ならないようにします。凍結すると根が傷み、最悪枯れてしまうからです。
一方、園芸品種の場合はそもそも種を売ってなかったり、咲いた花から種がうまくできなかったりするので、気になる品種があればネットで苗を買った方が確実です。
エキナセアの苗からの育て方
本格的に成長が始まるのが4~5月ですので、それより前の3月前後が適しています。雪がなく凍結しない状態であれば植えて大丈夫です。
ネット通販であれば冬から販売されているので、適期に植えることができます。冬の状態の苗は葉っぱも芽も何もない土の塊のような状態ですが、気にせずに植えます。
だんだんと暖かくなってきたらこのように地面から芽が出てきて、春になったら大きく成長します。
店頭品であれば開花状態の苗が販売されています。
5月ぐらいに入手できれば地植えしても問題ありませんが、それ以降になって夏の暑い時期に株を入手した場合は一旦鉢植えにしてから日の当たる涼しい場所で育て、秋になってから植え替えをするのが無難です。
苗を植える適期には店頭で出回らなかったりしてるから、僕がおすすめしているのは適期に入手できるネット通販です。僕はほとんどの苗をネット通販で入手しています。
エキナセアの種取り
花がエキナセアをそのまま乾燥させると種を取ることができます。
ただし全部の品種から種が取れるわけではなく、元々種で発芽させられるような品種に限られると考えておいた方がいいでしょう。
新品種などの園芸品種は種で増やすというよりかは、株分けで増やすのがメインになりますので、もし新品種を手に入れて育てている場合は、秋以降に株分けして増やしていきましょう。
秋になったら剪定します
秋になると花が終わって、葉っぱがカサカサになってみた目が悪くなりますので、選定を行います。
そのシーズンはこれ以上花が咲くことはありませんので、一気に切り戻しをするように切ってしまってOKです。
冬になって全部選定するよりかは、秋の段階で剪定をしておいた方が、ゴミの出る量も減らせます。
エキナセアの株分け
エキナセアは株分けして増やすことができます。
掘り上げたエキナセアを株の真ん中から、手で引き裂いて分ければOKです。手で割けない場合はハサミを使って切り分けていきます。
この時、メインとなる根がうまく両方で分かれるようにします。あまり細かくしすぎると枯れてしまったり成長が遅くなってしまうため、ある程度根をかたまりでまとめておきましょう。
エキナセアの植え替え・時期
鉢植えしたエキナセアが根詰まりしたり、増やしたい場合は株分けを行います。
花が終わり涼しい時期になったら植え替えを行います。
エキナセアの冬越し方法
冬になると地上部は完全に枯れるので、根本で完全に切っていまいます。
残しておいても次のシーズンの芽吹きの邪魔になるだけですので、地上部は何もない状態にしておきましょう。
次の芽は根っこから生えてくるので、地上部を残す意味はありません。
冬の間に特にケアをすることはありませんが、凍結にだけ注意します。鉢植えの場合は側面から凍結しないように、防寒対策を行ってあげましょう。
エキナセアは育てるのが簡単。ぜひ取り入れてみましょう
エキナセアは初心者から中上級者にも広くおすすめできる花です。
まだガーデニングを始めたての初心者であれば、失敗がなく安心して育てられますし、数多く花を育てている中上級者の場合は、手間がかからない花を増やすことができます。
カラーバリエーションも豊富で、あなたの花壇を素敵に彩ってくれますよ!